皮膚科の医師求人(常勤・非常勤)ガイド

専門知識を持つ医師によく相談してから治療方針を決定するようにしましょう

根拠の無い治療法に惑わされない

ひとくちに「ニキビ」といっても、毛穴の入り口が閉じて脂が毛穴の奥に溜まり、表面が盛り上がった状態の「白ニキビ」や、アクネ菌などによって炎症を起こしている「赤ニキビ」、層状の角層細胞と皮脂で充満して毛穴が開き、メラニンによって黒っぽく見える「黒ニキビ」等の種類があり、治療法も異なってきます。

治療は、ニキビそのものに対する治療と、ニキビ痕に対する治療の2つに分けられます。人によって病状が異なっているため、抗生物質を塗るだけで治る人もいれば、複数の外用薬と内服薬を併用しなければ効果が現れない場合もあります。

保険診療内でできる治療とピーリングやレーザーなど保険診療外(自由診療)による治療があります。費用、治療期間、期待できる効果の持続期間などをキチンと説明してもらったうえで、どちらを選択するかを決定しましょう。

治療は皮膚科医(あるいは形成外科医)があたりますが、医師によって治療方針は異なるため、医師選びは重要になります。インターネットなどである程度の情報を得てから医師と相談するのも一つの方法です。

現在、ニキビに対する治療の中心は2008年に認可された「アダパレン(商品名:ディフェリン)」という塗り薬です。この薬の登場でニキビ治療は大きく変わりました。しかし、アダパレン使用中には、一時的に皮膚がむけて真っ赤になる時期があります。この時期を乗り越えるとニキビが軽快してくるので、使用法に習熟した専門医にかかることが大切です。

また、皮膚の角質を酸などで化学的に溶かしてはがす「ケミカルピーリング」という治療法もあります。本来、角質は皮膚の表皮部分にあり、空気中に浮遊する細菌やカビ、紫外線など外部からの刺激を防ぐバリア機能の役割を持っています。しかし、肌は紫外線や化粧品の刺激、ストレス、女性ホルモンの分泌低下などの影響を受けると、新陳代謝が鈍くなり、古い角質が剥がれにくくなって角質層を厚くしています。そのため毛穴が詰まって、ニキビができやすくなるのです。

ピーリングによって、角質と脂のかたまりをはがすため、何度も繰り返すことによって毛穴の塞がりが除去され、ニキビの発生を抑えることができます。また毛穴が開くので皮膚の炎症もなくなり、ニキビ痕の瘢痕形成や色素沈着も防止できます。

ピーリングは病巣部分だけでなく、正常な皮膚の角質も剥がすので、使う薬剤は慎重に選ばなければなりませんし、医師の専門性や技術も必要です。現在、日本皮膚科学会では美容皮膚科の専門性を高める取り組みが進められています。同学会では2007年に「美容皮膚科・レーザー指導専門医」制度を開設しました。約5年をかけて「皮膚科専門医」を取得後、通算5年以上の美容治療の臨床経験が必要になります。

一方、ニキビ痕には皮膚に無数の小さな穴をあけ、皮膚を削り取る「フラクショナル炭酸ガスレーザー」による治療が主流となっています。レーザーで傷をつけると、怪我を治そうとしてコラーゲンが増えるという自然治癒力を応用するのが治療の原理です。レーザー治療なので、治療後には一時的に顔が赤くなったり、かさぶたができたりしますが、比較的短い期間でニキビ痕を改善したい人には有力な治療法です。

ただし、ニキビ痕の治療は痛みも苦労もなく1回治療を受けると肌がツルツルになると思っている人もいるようですが、ニキビ痕のレーザー治療は麻酔をかけても痛みなどを伴います。軽い治療であればそれなりの降下しかえられませんが、ある程度の効果を望むのであれば、出血や赤みなどを覚悟しなければなりません。

期待できるのはあくまでも「改善」であり、ニキビ痕を完全に治すことは現段階では不可能です。ニキビ痕治療には保険が利かないため、大金を費やす人がいますが、治療の限界を知ることも大切です。

 
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