皮膚科の医師求人(常勤・非常勤)ガイド

ブツブツやイボなどの皮膚症状が現れる性病は皮膚科で治療が可能です

彼女(彼氏)とセックスをしてから数日〜数週間後、性器を中心とした部位にブツブツやイボなどの皮膚症状が現れた場合、性病の可能性があります。性病=性病科、泌尿器科(男性)、婦人科(女性)というイメージがあるかと思いますが、イボやブツブツなどの皮膚症状がある性病は皮膚科でも治療することができます。

神経節に潜伏したHSV

性器ヘルペス感染症
性器にウイルス性の水疱(水ぶくれ)ができる性病ですが、治療をして症状が治まった後も単純ヘルペスウイルス(HSV)が神経節に潜伏し、体の抵抗力が弱った時などに再発を繰り返すという大きな特徴があります。

セックスを介して感染する性病として注目されていますが、子供の時の不顕性感染によって、多くの人は既にこのウイルスを持っています。

ヘルペスウイルスの水疱ができている男性とセックスをした場合などに感染しやすくなっています。単純ヘルペスウイルスの感染で起こりますが、ウイルスのタイプによって水疱ができる場所が異なり、病名も違うものになります。

単純ヘルペスウイルス1型では特に口の周りにできるため、口唇ヘルペスとも呼ばれ、2型のウイルスでは、性器にできるため、性器ヘルペスと呼ばれています。

ただし、オーラルセックスで女性の1型ウイルスが男性のペニスに、また男性の2型ウイルスが女性の口に感染することもあり、区分が曖昧になりつつあります。

性器ヘルペスの症状は、ウイルスに感染してから3〜7日ほどの潜伏期間の後、外陰部や膣内に熱感を感じ、米粒大の水疱ができ、それがつぶれると潰瘍が形成されます。初感染の時には、下着が触れるだけでも非常に激しい痛みを感じたり、高熱が出たり、リンパ節も腫れあがります。

治療は抗ヘルペスウイルス剤のアシクロビルを塗布します。高熱やリンパ節の腫れなどの全身症状が強い場合には、アシクロビルの経口剤や点滴などによる治療を行います。

単純ヘルぺスウイルス(HSV)は一度感染すると、何度も再発して同じ場所に症状が現れます。皮膚科の専門医が診察すれば、比較的容易に診断がつく病気ですが、ウイルスに初めて感染した時や他の皮膚疾患と区別がつきにくい場合は以下のような検査が行われます。

問診
医師が患者さんに、水ぶくれや赤い発疹・ただれが、いつ頃に現れてどのように広がったのか、痛みや痒みを伴うのかなどを質問します。また感染機会の心当たり(ex:コンドームを着用しないセックス、パートナーが過去にヘルペスと診断されたことがある、最近風俗を利用したなど)なども訊かれますので正直に答えましょう。

視診
医師が水ぶくれやただれの形状、大きさなどがヘルペスの特徴に合致しているかを診ます。ヘルペスの診察機会の多い医師、専門医であれば、再発の症例については、この視診と上記の問診だけで診断はつきます。

顕微鏡検査
病変部を一部切り取って、細胞の中に、ウイルスによる異常な細胞が存在していないかを顕微鏡で観察します。

血液検査(抗体検査)
採血をして、血液中にウイルスの抗原や核酸があるかどうかを調べます。また単純ヘルぺスウイルスの1型と2型のどちらに感染しているかを調べる検査もあります。

このように皮膚科では確定診断をするうえで色々な検査を行いますが、単純ヘルペスウイルス2型による性器ヘルペスにかかっている患者さんには自覚症状に乏しかったり、全く現れない人もいます。

そのため患者さん自身の訴え方が弱かったり、皮膚科の医師がヘルペスの診察機会が少なかったり、精度の低い抗体検査を行った場合には、単純ヘルペスウイルスの感染を見逃してしまう可能性もあります。

尖圭コンジローマ
ペニスの亀頭や陰茎、陰嚢(玉袋)、肛門、外陰部、太ももの付け根などに先端の尖った硬いイボ状のできものができ、どんどん増えていく性病です。再発しやすいという特徴があります。

彼女に病気を移す前に受診を!

尖圭コンジローマは主にセックスを介して、HPV(ヒトパピローマウイルス)の6型と11型に感染することが原因です。女性の場合は、外陰部がおりものなどで湿っていると細菌が繁殖しやすいため、そこにウイルスが感染して発症します。

イボ状のできものは、最初は柔らかいため傷がつきやすく、入浴時の石鹸や尿などが染みて激しい痛みを感じることがあります。最初は米粒大のイボですが、放置していると数が増えて、やがて小豆大に成長して、赤褐色の硬い腫瘤になります。

数が増えたイボは「カリフラワー状」や「鶏のトサカ状」と表現がされる形を形成するとされていますが、そのような教科書的な表現イボは近年は減少しており、ほとんどは粒状やのり状をしています。

従来、コンジローマの治療は電気メスで焼き切ったり、凍結させて切除するなどの外科的処置が行われてきましたが、手術の際に痛みを伴ったり、傷跡が残ったりすることが少なくありませんでした。

2007年に国内初となる尖圭コンジローマ治療薬のイミキモド(商品名:ベセルナクリーム5%)が承認されたことで、治療による負担は大きく軽減されました。

パートナーに性病を移さなようにするための基本は、セックスの際にコンドームを使用することですが、上記の性器ヘルペス感染症と尖圭コンジローマは、コンドームで覆いきれない部分にも病変が現れるので、100%の予防は困難です。水ぶくれやイボには指で直接触れたりしないように気をつけましょう。

梅毒
近年、感染者の増加がニュースで大きく取り上げられているのが、性行為を通じてトレポネーマ・パリダムという病原体に感染して発症する「梅毒」です。2014年、2015年と2年続けて過去最高の感染者数が報告(約2700人)されましたが、2016年も3月末時点で前年比で2倍の感染者が報告されています。

現在はバイシリンG(ベンジルペニシリンベンザチン)という特効薬が存在するため、昔のように脳や血管などが冒されて死に至ることはまずありませんが、治療は長期間に及ぶので依然として厄介な性病です。

特徴的な症状としては、初期には男女共に性器や肛門などに痛みを伴わない硬いしこりができたり、リンパ節が腫れたりします。もう少し進行すると、全身に「バラ疹」と呼ばれるバラの花びらのような発疹が現れます。ほとんどはこの段階までに皮膚科や性病科を受診するので、大事には至りません。

しかし妊婦さんが梅毒に感染していると、母子感染で死産や重篤な後遺症が起こることがあるので、疑わしい症状がある場合は早目に医療機関を受診しましょう。梅毒の検査は、患部の分泌物から病原体を検出し、さらに血液検査(梅毒血清反応)で診断します。

 
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