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良性の色素性母斑、角層下出血、メラノーマの鑑別で威力を発揮するダーモスコピー

デジカメ並みの便利さ

ダーモスコピー
10倍程度の拡大鏡(ダーモスコープ)を用いて皮膚表面を観察する方法です。表面の角層だけでなく表皮中〜下層を、超音波検査用ゼリーを用いて散乱光を抑えることにより、詳細に観察することができます。デジタルカメラで同時に撮影し、画像データとしての保存も可能です。

通常の病理組織標本が表皮の三次元構造の縦断面を示すのに対し、ダーモスコピーでは主に横断面を示しますが、同時に色調の度合いで深さ、すなわち縦断的要素も加味して観察できることになります。

色素性病変の鑑別、特に良性の色素性母斑や角層下出血と、悪性黒色腫(メラノーマ)の鑑別に最も威力を発揮します。非侵襲的で極めて手短に検査ができるという点で、近年の皮膚科診療に不可欠な存在となっています。

硝子圧法
透明なガラスまたはプラスチック板で皮疹を圧迫し、色調の変化を見る方法です。紅斑や毛細血管拡張は退色しますが、紫斑では退色しないため、微細な出血の有無を確認するのに簡便で有用です。

皮膚猫記症
皮膚猫記症は、爪先やペン軸など、先端の鋭利なもので皮膚を擦るとまず紅色となり、次いで隆起する反応を見て診断します。この反応は健常者でも起こりえますが、蕁麻疹の患者で陽性になりやすいという特徴があります。色素性蕁麻疹(肥満細胞症)では色素斑部で反応が著しく(ダリエー兆候と呼ばれ、診断的価値が高い)、アトピー性皮膚炎の紅斑局面では逆に白くなり、白色皮膚猫記症と呼ばれます。

ツァンクテスト
水疱液中の、編成して円形になった表皮細胞(ツァンク細胞)の有無を調べる細胞診のことで、ギムザ染色を行うとわかりやすいです。ヘルペスウイルス感染症では巨細胞、天疱瘡では棘融解細胞がみられます。

ニコルスキー現象
一見正常な皮膚を摩擦すると表皮剥離、または水疱を生じる現象のことを指します。天疱瘡やブドウ糖球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)で認められます。

ウッド灯検査
ウッド灯は、365nmの長波長紫外線の照射板です。紅色陰癬、癜風、ポルフィリン症などの病変部に照射すると、特徴的な蛍光を発するため診断的価値があります。

DNCB感作試験
DNCB(ジニトロクロロベンゼン)の感作能が高いことを利用したもので、細胞性免疫能の検査にしばしば用いられます。感作されていない個体の皮膚にDNCB溶液を塗布し(感作試験)、2週間後にもう1度塗布すると(惹起試験)、細胞性免疫が聖女湯であれば接触皮膚炎の反応を示します。サルコイドーシスなどで陰性化し、診断的価値があります。

 
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